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屋久島の水・トイレ問題を町民レベルから解決していくための活動をしています。その活動報告をこちらのブログでUPしていきます。
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屋久島の入山規制・人数制限を始めようという案が、2010年3月に行政側から一般ガイドに提示されました。
形としては、町民側からの要望をまとめ、屋久島町が主体になって、国等に案を提出し実行するということなのですが、残念ながら、実質的にはそのようになっておらず、一般ガイドや島民と充分に議論し理解を得たとは言い難い内容でした。

受けた印象は、「まず規制ありき。」というものでした。実質的な環境の保護・保全の対策は後回し。
対策の具体案は脇においといて、とにかく人数制限が先。という展開のように見えました。
配布された案には来年の平成23年度から実施予定と記載されていました。P5020921.JPG










当然、ガイド・ホテル・民宿・交通・飲食店・お土産屋等の観光関連業者からは、
観光への経済的ダメージを心配する声が徐々に広がりつつあります。
まだ町民は何が起きようとしているのか知らない方が多く、事態をよくわかっていない方がほとんどです。

この点、行政側が何もしてこなかった訳ではありません。説明の機会も重ねて設け、町報にも載せています。しかし、機械的に結果案を伝えるだけで、「事態の長短の詳細」を充分にわかるようにしたり、成立までのスケジュール計画を伝えたり、具体的に議論したりができていないことは確かです。去年の11月から官公庁交えて話題にだしたそうで、話し始めてまだ4カ月だそうです。

先の一般ガイドへの説明会議で実際にでた意見、そして皆からよくきく意見をつれづれと載せてみます。
官公庁の方の皆からみえない努力を思うと、大変だなと思います。
厳しい意見もありますが、最後の最後は関わる全員のためになると信じて、あえてのせます。


「時期早焦。皆で具体案をよくもむべき。まだ各分野にコンセンサスがとれていない。」

「私は観光関連業者だが、環境を大事にするのは賛成だが、ちゃんと議論して良いものをつくるべき。」

「本来は国立公園として国民に楽しんでもらうよう設定したのだから、最低限、整えるべきハード面をまず整えるべきではないか?順番が逆では?人数制限をもし実施しても自己満足で、目標人数では、結局ハードを整えない限りは、環境は破壊され続けるだろう。経済への影響も甚大なものがある。」

「ポーズだけになるのでは?受け入れ許容量の算出が一面的でキチンと多角的にできておらず具体的な環境対策も提示されていない。入山制限をしたという自己満足に終わり、却って環境や観光ともに悪化するだろう。」

「入山制限して、それで環境の方はどうなるの?宮之浦岳コースなんか世界遺産エリアだけど、トイレ未だにない。バス混雑の問題に取り組まねば結局、入山制限しても混雑は避けられない。携帯トイレは山にはよさげだが、終末処理を考えると島にとってはごみ以外のなにものでもない。ビニール製品で環境にもよくない。応急処置としてならそれもわかるが、住民との話を反古にして環境省は永続導入しようとしている。生産・廃棄とも資源の無駄で、まったくエコに逆行している」。
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「環境と観光の両立がエコツーリズムの目標だ。が、トライがなく、いきなり目標破綻してしまう。両立させる方法・具体案がいろいろあるので、それについて、まづ検討・トライして、環境と観光の両立目標を実現させるべきだ。(私の意見)」

「いったん脇に置いて進めようとしている議案が、実は一番のネックになっている。脇におくべきでない。」

1各コースの許容量を決めるハードの整備、
2日常のトイレ掃除等の不在によるトイレ問題、し尿の汲み取り頻度とそれらの財源の問題、
3シャトルバス・システムにおける「貸切バス」との入山時間分散の工夫がないことによるバス原因の混雑問題
4入島数を増やしつつ日々の入山数を平準化する「環境と観光の両立を考えた予約システム」導入の具体案や試行錯誤の検討不在」
5今や10年前の4倍に膨れ上がった観光関連業への経済的影響の具体的な算出とカバーする具体案の不在
6質の高い観光というが、質を高める受け入れ体勢づくりの努力をしたとは言い難い。あらゆる面で登山制限の前にすべきことが山積み、その努力をしても破綻するのなら入山制限もわかるのだが・・・
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「受け入れのソフト面の具体策を検討していない。まだ人数制限をする前にすべきことをしていないのでは?
例えば、車両通行規制をして、シャトルバス(今年は名称を登山路線バスに変更)を今年から通年でやり始めたが、なぜか民間の貸切バスやタクシーは好きな時間に通れるため、特定時刻にバスが何台も集中し、却ってシャトルバス・システムによるバス集中による大混雑が発生している。これでは人数制限しても解決しない。」

「重要会議が、島民不在、現場の人が不在で、経済変動の影響が他人事ですむ公務員や研究者や富豪を中心に、机の上だけで事が進んでいるのではないか?経済的影響をちゃんと算出したのか?」

「民間を考えもなく無責任に締め付けるだけの結果になっている。これは結果として公務員の給与体制や業務内容・業務人数、屋久島研究費に対する仕分けを議論することになっていく。責任をどうとるのか?転勤してしまえば関係ないというような軽い気持ちで決定してほしくない。本腰をいれて考えてほしい。安心して日々の仕事ができない。」


「年間40万人まで増加してきたが、去年は皆既日食があり、大阪直行便も9月には開通したが、それにも関わらず、来島者は年間36.5万人と減った。世界遺産というと、一昔前は屋久島だったが、今は国内登録地も増え、海外も安い値で世界遺産が紹介されているため、必ずしも世界遺産=屋久島ではなくなってきた。
また、世界経済界のダメージの影響が既に散見され、さらなる経済界の悪化も予想されている。
また自然災害(去年は流木騒ぎで船が止まった)(今年の春は斜面崩壊でルートが長い期間通行止めになった)(国内の地震の危険も巷では危惧されている)(隣の口のえらぶの活火山は噴火要注意状態が続き、桜島の噴火も活発化している)やテロ、疫病さわぎ等(去年は学級閉鎖のため、たくさんの高校で修学旅行がとりやめになった)も考えると、今後ますます減る可能性も考慮しつつ考えなければならない。
 今年の観光協会の目標は去年より少ない36万人をなんとかキープしたいといった状況なのに、入山制限というのが理解できない。今年でも3月のハイ・シーズンなのに1日60~100人減っているように見える。1年に1、2回しかない特定日の混雑を挙げ連ねて、通年の入山制限の理由にしようとしているが、ナンセンスである。全体では減ってきている。
 本当に必要なのは、去年だったら1日800人を超える年4日間ぐらいだろう。それも入山制限せずとも、半年前の予約打診段階の団体旅行の日程を各旅行社に調整してもらえば、200~300人くらいすぐ調節可能で、それですむことだ。40日間の制限とか、450人制限とか、身分証明書の提示とかは、大げさで必要のないことだ。質の高い観光をめざすなら、その前にやるべきことがたくさんあるだろう。
 去年の1日1200人というのが1日だけあったが、流木騒ぎで船が止まって鹿児島にたまったお客さんが、シルバーウイークに船が開通した時に、どっと集中しただけだ。前後の日は800人を超えることはなかったことをみれば明らかだ。環境と観光の両立をめざしてほしい。」P1280168.JPG















「入山制限を入山調整と単語を変えているが、同じこと。島民は国にどういう意図と方向性、思想が背後にあるのか、よく考えなければならない。そして将来、それにどんな可能性が潜んでいるのかよく見据えなければならない。」

「島民が、島の子供が、自由に山に出入りできない案になっているが、いったい誰のための制限なのか?
文化を破壊する前にやるべきことがあるのではないか?」

「やり方が、非常にアメリカ的である。入山にための身分証明書、不必要な程の人間の完全管理。ルールと罰則。日本独自の自然と向き合う文化も破壊されつくしてしまうのではないか?アメリカ型の自然保護観ややり方は、屋久島の自然や人にはふさわしくない。」


まあ、こんなところですか。
しかし、観光関連業者など町民側にも問題があるような気もします。

重要会議の経過情報が町民の目につきにくい問題もありますが、町民の方のお任せ民主主義的な無関心、「良きにはからってくれるのでは?」的な態度にも問題があります。あまり性格悪くなりたくないですが、
特にシャトルバスなどは、「ほおっておけば、良きに決定されることはまづない。」と考えた方がよいようです。

いつもよくよく注視して自分らの代表に、つっこみを入れる行動を起こす、つまりキャッチボールをすることがこれからは本当に大事です。山岳部車両対策運行協議会のメンバー構成にも相当、偏りがあります。ガイドや民宿にも発言権を持たせ様々な分野の方や現場の運転手の人や区長等の島民の立場を代表するものもメンバーに入れるべきでしょう。入山制限や分散をバスでするとなれば、屋久島にとって大変重要な会議となるからです。

鹿児島には「議を言な!」という素晴らしい奥深い文化があります。担政者側や目上の方の深い配慮や優しさ、実践哲学が背景にあったからこその言葉だと思います。しかし、最近は担当者に任せておけばよいとか、町民の意見など一々気にしてられないとか、知り合いの議員を出したから、もう知らない的な冷たさが感じられます。互いの配慮・優しさもなくなってきているのではないでしょうか?担当者を助けて、アドバイスし、間違ったことがあれば正し、キャッチボールする、理解し助け合う温かさが足りないと思うのです。

社会貢献したいのなら、権威に右ならえとか、受け身的おまかせ態度は捨て、自分の判断を大事にして、キャッチボールしていく温かさが大事ではないでしょうか?黙認は同意と同じです。疑問をもつ。積極的に注視する。打診する。協力する。他人事でも自分の問題として考える。行動する。これが常に必要だと感じます。
そうなるような工夫をしてみようかと、今ひそかに計画しているところです。


ところで、屋久島がうまく進まない別の大きな理由が、ふたつ有るのです。
これを何とかしないと、今後もうまくいかないのでは?と思います。
それは下記のような時に実感します。

よく官公庁の方の整備不備の言い訳の常套句に、「こんなに増えると思わなかったんです。」というのがありますが、民間への説明会議のたびに皆の呆れと怒りを買っています。皆、紳士的に黙っていることが多いですが、皆こう思っています。「そのセリフは10年前に、あなたの先輩の担当官から聞いた・・・。」

このエピソードには、重要な「解決ヒント」が含まれています。もう遺産登録から15年間以上も経つのに、なぜ環境保全のハード面・ソフト面・財源面の諸対策が進まなかったのか?そう。環境省も森林管理署(林野庁)等の国も県も町も担当官が新たに島にやってきては1、2年で転勤していかれるので、その時に、「官民寄りあって検討し積み上げた計画・案・システム」が白紙に戻るのです。それは「賽の河原」のようです。

転勤時の引き継ぎについて、一昨年は島民から相当お願いしたのですが、省内での担当官同士の引き継ぎはできているようですが。常套の理由づけやセリフが伝統的に出てくるので、それが伺えます。しかし、島民との屋久島計画の引き継ぎがなされていないのです。
「担当官の短期転勤による屋久島計画の白紙化」 これが解決を考える時のキーポイントです。

もう一つは、縦割り行政の弊害です。
屋久島の山岳部には何重もの網掛けがあり、環境省と森林管理署(林野庁)、県、町、観光協会とひしめきあっています。最近はあまり話題になっていませんが、ユネスコは文部科学省と外務省、山岳部の山はご神域で、もとは神社庁?観光は国土交通省、水は河川局と厚生省?とやぶへびになるので、あまり考えないようにしましょう。
 とにかく今は、国(環境省、林野庁)、県、町、観光協会の主要メンバーを中心に、何かと会議が開かれます。
これは例えれば、ひとつの船に船頭がたくさんいる状態なのです。
トイレの運営ひとつとっても、お金の流れが非常に複雑です。また、そのお金の集め方も複雑で問題視されています。P3260695.JPG
 









例えば、去年なら縄文杉に登るなら、シャトルバス(今年は登山路線バスに改称し、織り込み料金も通行使用量と名称変更し400円になりました。)のバス料金には、環境保全金500円なる名称のバス運行管理協力金等が織りこまれ、登山口では別に500円の山岳部保全募金を、そして環境省のすすめる携帯トイレが2回分で別途600円でした。そして、白谷雲水峡や屋久杉ランドへいけば、また別に協力金300円、ランドは入口のトイレを使用すると100円の志お願い、千尋の滝のトイレで100円というように、まじめな方はトイレのためにあちこちで払い、結局一日1000円から2000円払うのです。3泊4日もすると5000円~6000円です。また、これとは別に里の環境のため入島税300円をさらに取る議論もなされていたようです。
 このようにあちこちでお金を取るのは、まさに縦割りだからです。入山金として1本化し、さらに入島金として1本かしてほしいと、島内外から強い要望がでていますが、未だ解決していません。

 この縦割り問題は、山岳業務内容にも見受けられます。例えば、環境省のパトロールが登山道を歩いていますが、基本的に本格的なトイレ掃除はしません。林野庁の(現在は町の下部法人)パトロールが登山道を歩いていますが、基本的に本格的なトイレ掃除はしません。観光協会に登山道整備事業の仕事がきていて、ガイドがパトロールにでますが、本格的トイレ掃除は業務外です。また、し尿運搬の仕事が民間に落ちていますが、基本的に本格的なトイレ掃除は業務に入っていません。現在奥のトイレの日常の清掃は不在なのです。2週間に一回ぐらいがいいほうです。あとは、ごくたまにボランテイアが掃除します。
 このようにいろんな名目で、お金が流れているのにパトロール等の山岳業務は重複業務が多く、結果そのつもりがなくとも無駄遣い状態になっています。かつ、これだけ人が出ているのに日常のトイレ掃除をする人がいません。これは縦割りだからです。
 山岳業務内容全般についても1本化が長く望まれていますが、未だに解決していません。


「どうしたらシンプルに一本化できるのか?」 みなさんのアイデアを戴けたらと思います。

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体験教育社ヤクシマーズhttp://www18.ocn.ne.jp/~tainoko/index.html

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